刻を泳ぐ|刻の囀り<石賀直之オフィシャルウェブサイト>

切り絵日和
切り絵日和
切り絵日和

刻を泳ぐ

水は、
同じ形を持たない。

流れ、
揺れ、
映り込み、
その瞬間ごとに違う景色を見せてくれる。

幼い頃から身近にあった池や水辺の風景。
風が吹けば波紋が広がり、
光が差せば水面は静かに輝く。

そんな移ろいゆく時間の姿に、
どこか心を惹かれてきました。

金魚拡大表示

奈良県大和郡山市は、
日本を代表する金魚のまちとして知られています。

水の中をゆっくりと泳ぐ姿は、
どこか時間そのものが流れているようにも見えます。

私は金魚を、
ただ美しい生き物としてではなく、
土地に積み重なった記憶を運ぶ存在として描いています。

金魚

作品は、
一枚だけで完成するものではありません。

空間に並び、
光を受け、
見る人が歩きながら時間を重ねることで、
ひとつの景色になっていきます。

切り絵という平面的な技法を通して、
立体的な時間や記憶を表現できないか。

「刻を泳ぐ」というシリーズには、
そんな想いを込めています。

金魚

私にとって、
刻とは時計の針だけを意味するものではありません。

季節の移ろい。
誰かと過ごした時間。
土地に受け継がれてきた記憶。

そうした目には見えないものが、
静かに重なり合い、
今という景色を作っている。

金魚たちは、
その流れの中を、
今日も静かに泳ぎ続けています。

Water Note

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